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石の留め方と石の関係

こんにちは!

atelier akazouの店主akazouです。

今日は、ちょっと石の留め方について

お話ししようかと思います。

 

お好きな方はご存知だと思うのですが、

なかなかそこまで意識してみたことないという方が

多いかなと思いまして。

 

ダイヤの爪留めリング

 

石の留め方は大きく分けると2種類

穴の開いていない普通の宝石に施す石の留め方は、

カットに関わらずざっと分けると、

爪留めと覆輪留めの2つに分けられるかと思います。

 

イメージとしては、爪留めは複数の点で留める。

覆輪は面で留めるといった感じです。

 

どちらもほとんどのカットの石に施せますが、

スターカットなどのあまりに複雑なカットですと、

覆輪留めは大変な上に、石の輝きを閉じ込めてしまうので、

向かないかもしれません。

万能選手はやはり爪留めかと思います。

 

わかりやすい例として

ポコっとした上に凸のカボッションカットの

宝石を想像してみて下さい。

カボッションカットの石には、

どちらの石留め方法も可能です。

 

では、もし自分でオーダーするときにどうしようかな?

と迷う時のアドバイスする体でお話ししてみますね(笑)

 

石の透明度から選択

石はトルコ石や翡翠などの不透明な石なのか、

半透明なカーネリアンやムーンストーンなのか、

はたまた透明なアメジストや水晶なのかによっても

より良い選択肢は変わってきます。

 

一般的には、爪留めにすると、塞ぐ部分が少ないので、

透明な石や半透明な石には、光が入る部分が増えて

石の綺麗な色が際立ちやすくなります。

 

不透明な石は、光で石のお色が。。。

というのはあまり考えなくて良いので、

爪でも覆輪でもお好きな方をお選びになるといいと思います。

 

石の形から選択

そして次に、カボッションの形がオーバル(長丸)なのか

まん丸なのかによっても印象は異なりますので、

爪が似合うか、覆輪が合うか、考えてみて下さい。

 

オーバル(長丸)を横にして覆輪にすると、

ちょっと斬新な感じです。

それに対し、オーバル(長丸)を縦にして爪留めをすると

少しクラッシックな感じになります。

石にもよりますが、翡翠などですと縦で爪留めだと

ちょっと大人な感じ、ご年配な方にも合うかと思います。

 

爪もなるべく丸みを帯びた感じに作るか、

エッジーな爪にするかによって、さらに印象が変わりますので、

それも考えてみると楽しいですよ。

 

同じく覆輪の伏せ込む部分の貴金属を多くするか、

少なくするかによっても石の露出も違ってきますし、

デザインの印象は変わります。

 

石の色味などによっても印象は違いますが、

同じ石の配置、縦か横か(まん丸だったら関係ないですが)

どういった感じで作るかによって考えてみると、楽しいかもしれません。

 

地金の量から考える

デザインを考えたりして楽しいお悩みなところを

水をさすようで申し訳ないのですが、

ちょっとお値段的なことにも触れておこうと思います。

 

爪留めと覆輪留め、一般的に地金を多く使うのは覆輪留めです。

石をぐるりと取り囲んで伏せ込むわけですから、

自ずと必要な地金が多くなります。

 

例外もなくはないですが、

基本同じ石なら覆輪留めが結構地金を必要とすることを

知っておかれた方が良いと思います。

オーダーの際にはご予算的なことも大事ですので、

ここは頭の片隅に入れておいて下さいね。

 

迷う時のちょっとしたアドバイス

うわ〜!!!たくさん選択肢と考えることが多すぎて大変!!!

と思われた方には、ちょっとアドバイスです。

 

紙に絵を描いてみる、ということをオススメします。

私もまず、デザイン画というほどではないですが、

ノートにざっと落書き程度に描いてみています。

そして色をざっと塗る。

それだけで、イメージがつかみやすくなります。

 

私、絵、上手くないわ。。。(泣)

と言わないで!安心して下さい。

私も『落書き程度』な感じで描いてみて

どっちの方向のデザインにするか迷う時は決めます。

いちいち丁寧に描いたりしません。

本当に落書きです。。。見せられませんよ(笑)

 

例えば、オーバルカボッションカットを

縦に使うか、横に使うかで迷う時は、

『縦で覆輪』『縦で爪』

『横で覆輪』『横で爪』

と4つほど描いて、

石に色、金だったら地金部分に黄色を塗って

その中より一番しっくりしそうなものを選びます。

もしよかったらやってみて下さい。

それだけで、だいぶんイメージがつかめるようになります。

 

今日はこの辺で。それではまた〜。

この記事を書いた人

akazou (明石 馨)

atelier akazouのデザイナー兼ブログも書いている何でもござれの彫金師

美しい銀と宝石の輝きに取り憑かれて、気がついたら大学そっちのけで
宝飾の専門学校に通い詰めていました。
何とかどちらも卒業したものの、宝飾関係の職につかなかったのですが、
ひょんなことからまたジュエリー作りに携わっています。

ダイヤとお酒と美味しいものには目がありません。
ダイヤをこよなく愛し、ダイヤのキラキラでお酒が飲めるほどのダイヤオタク。

ダイヤオタク兼食いしん坊の作り手のテーマは、
『Jewelry Delicatessen ジュエリーデリカテッセン』
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