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金属ヤスリの色々

こん、にち、は〜!皆様!

今日もちょっと天気が悪くて、

暑〜い日本海側からお届けいたします。

 

実家のある九州地方の大雨に

朝からヒヤヒヤしながら、

ニュースを見ておりました。

雨の被害に遭われた方、大丈夫でしょうか?

ここのところ、降れば大雨、

暑ければ、灼熱か寒夏みたいな、

ゼロか1しかないような極端な天気の変化に

もう、うんざりです。

 

ですが、そう文句言っても始まらないので、

みなさんどうぞくれぐれも、天気の変化に伴う災害や、

体調の変化にお気を付けてお過ごしください。

 

気を取り直して、さて、今日も彫金のお話をば!

今日は、彫金に使う貴金属用のヤスリのお話をしようかな、と思います。

 

彫金を長くしている方なら、特に珍しくもないのですが、

きっと、彫金に携わらない人にとってはご興味がある話題かも知れないな、

と思いまして、お話ししてみますね。

 

荒いものから細かいものまで、目の細かさで色々あります

基本、ヤスリはヤスリです(笑)

貴金属に使おうと、木工に使おうと、

ヤスリはみなさんよくご存知のヤスリです。

ただ、金属用(鉄工ヤスリ)と特化されますと、

ヤスリの材料がとても硬くしっかりしています。

貴金属用となるとさらに精密です。

その分、お高いですけれどね。

 

ホームセンターでお手頃な価格の、

普通の金属も削れるタイプのものを買ってきて、

(真鍮とか鉄とかも削れるので、もちろんシルバーや金も削れます)

ヤスリの目(ギザギザ削れるところ)を見てみますと、

端っこの方が、目が揃っていなかったり、

潰れていることがあったりします。

 

これはこれで、家庭でDIYとかなさる時に使う用途でしょうし、

端っこまで目がきっちり揃っていなくても使える作業に使うものなので、

文句を言っているわけではありません。

 

オトクなヤスリで使えるものを探そう!という時には、

目が揃っていない、目が潰れていることがある

なんてこともあるので、

もし、彫金に使えるかな?と検討するときは

よく見て判断しましょう。

 

さて、これは別に貴金属用とかは関係ないのですが、

ヤスリには目の荒さによって名前がつけられているのです。

私は彫金学校に行ってから初めて知りました。

 

荒い順から、大雑把に

荒目中目→(細目)→油目(アブラメ)です。

 

貴金属加工する際や時計職人さんなどがお使いになる、

精密ヤスリと言われるものは、この油目よりもずっと細かく、

金属用紙やすり(耐水ペーパー)の目の荒さにすると、

600~800番くらいに当たります。

(油目は金属用紙やすり(耐水ペーパー)だと400~600番くらいかな?

ちょっと自信ありません)

 

実はヤスリも使っているうちに、摩滅して、目が細かい方へ行くので、

私は精密ヤスリは2種類使い分けています。

 

おろしたてに近いものは600番くらいか、それよりちょっと荒いので、

その荒さでいいものに使います。

その一方で、かなり使い込んでいる精密ヤスリは、

800番か、それより細かいくらいの荒さなので、その用途で使います。

(個人的に紙ヤスリより、普通の金属ヤスリの方が使いやすいと思っているので、

私はこうしています)

 

ちなみに細目はあまり使いませんし、

荒目も中目もプロとしてやっている今はほとんど使いません。

専門学校で、バリバリ削る時しか使ったことがありません。

プロになると、無駄がないように作るので、

塊をバリバリ削るような大きな削りをすることはあまりないです。

 

それから、金属の種類によっても使い分けます。

若いときはシルバーでばかり作っておりましたので、

同じヤスリでも、シルバー用とゴールド用を分けていました。

ヤスリの目にその金属が残りますので、

シルバーとゴールドで同じヤスリを使うと貴金属クズが混ざってしまいます。

ですので、以前にもこのブログでもお話ししました『金属クズを再生させる』

ことを考えて、別々にしていました。

 

貴金属クズの再生についてのお話は、こちらからどうぞ↓

K18やK10など地金の切れ端はどうするの?〜再生できます!

彫金を仕事としている現在は、圧倒的に金を扱うことの方が多いので、

シルバー用のヤスリは用意していません。

ですが、多分プラチナの使用量が増えれば、

私だったら、プラチナ用のヤスリをゴールド用と分けて用意すると思います。

 

カーブに沿ったり、エッジに沿ったり、色々形を選べます

先に紹介しました、荒目、中目といったヤスリは

結構大きめな、柄の部分が木になって、しっかり掴めるような

ヤスリで、全長40cmくらいある、しっかりしたものです。

ヤスリ部分は鋼鉄製でしっかり厚みもあり、2〜3cm×30cmくらいで、

それが木製の持ち手の部分にしっかり埋まって収まっています。

結構ゴツめですね。

 

それよりも、目が細かくなってくると、ちょっとスリムなヤスリになって、

柄の部分とヤスリ部分が一体化しているものが増えてくる印象です。

(例外はあると思いますが)

 

精密ヤスリの色々な形状

(↑形状や大きさの異なる精密ヤスリの色々)

 

それから、ヤスリ自体の大きさのゴツさ、ヤスリの目の荒さに関係なく、

削りたい部分の形状に合わせて、ヤスリには色々な形があります。

 

指輪の指の通る丸い穴がありますよね?

その部分をやするときは、そのカーブに沿った、

ぷっくり上に凸のヤスリがあります。

断面が半月型でして、背中側の平面も真っ直ぐなヤスリです。

これを甲丸ヤスリと言いまして、これは結構使います。

 

それから三角型のヤスリもあります。

名前はわかりませんが、三角ヤスリと言っておきましょう。

三角の断面なのですが、3面ともにヤスリの目がついているので、

どの面でもやすれます。

主に、三角の角60度くらいの角度で溝をやする時に使います。

 

同じく、断面が正方形の四角のヤスリもあります。

4面の全てにヤスリの目がついています。

角が直角なので、90度くらいの角度で溝をやする時に使います。

 

また細めの丸棒の全面がヤスリになっているものもあり、

これは穴の部分をやするのに使います。

同じく断面が楕円になっていて全面がヤスリになっているものもありまして、

丸棒のヤスリよりもカーブが緩いので、緩やかなカーブを削るのに向いています。

楕円のヤスリの働きは、私の場合、前述の甲丸ヤスリでほとんど事足りるので、

楕円ヤスリはわざわざ購入していません。

 

それから、笹葉といって笹の葉っぱのような形のヤスリもあります。

これは私はあまり使いませんね。

 

精密ヤスリのセットには色々な形が12本ほどあるのですが、

私がほとんど使わないものもあります。

そしてヤスリは鉄が含まれるので、錆びやすいです。

私のように使わないものをほったらかしておくと、すぐに錆びます(泣)

握った手の汗で錆びることもあるので、よくお手入れが必要です。

 

ヤスリを何気なくホームセンターで見た時に、

こんなことを知っていたら、ちょっと興味が湧いて、

これはどういった用途に使うのかな?と見てみたりして、

工具も面白く観察できるかもしれませんよ!?

 

 

こんな感じで、ジュエリーを作製しております。

何かご質問などありましたら、お気軽にお問い合わせください。

もし良かったらこちらからご覧ください↓

 

 

ではでは、今日はこの辺で〜👋

この記事を書いた人

akazou (明石 馨)

atelier akazouのデザイナー兼ブログも書いている何でもござれの彫金師

美しい銀と宝石の輝きに取り憑かれて、気がついたら大学そっちのけで
宝飾の専門学校に通い詰めていました。
何とかどちらも卒業したものの、宝飾関係の職につかなかったのですが、
ひょんなことからまたジュエリー作りに携わっています。

ダイヤとお酒と美味しいものには目がありません。
ダイヤをこよなく愛し、ダイヤのキラキラでお酒が飲めるほどのダイヤオタク。

ダイヤオタク兼食いしん坊の作り手のテーマは、
『Jewelry Delicatessen ジュエリーデリカテッセン』
心もお腹も満たす、ちょっとオシャレでラグジュアリーなデリのような
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代表者名 明石 馨
E-mail info@atelier-akazou.com

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