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レーザーホールって実は紛らわしい?

こんばんは〜!!皆様。

絶賛実家で母のお手伝いでお勤め中です。

九州なのに、激寒い。こんなに寒いのは久しぶり。

天候の急激な変化により、私は持病の偏頭痛がしてズキズキ。

 

そして、前橋の家では電気が切れまくると、

オットが悲鳴に近いメールを寄越します。

何かワクワクする変化が起こりそうです(ニヤ)

 

さてさて今日はちょっとマニアックな

ジュエリーに関するお話をしましょう。

 

レーザーホールと言いますが・・・

レーザーホールという言葉、聞きますよね?

私も普通にダイヤの穴あきのものを

レーザーホールダイヤと呼びますが、

実は私にとってはちょっと紛らわしい感じがするのです。

それはなぜか?お話ししようと思います。

 

レーザーホールとは、ホールは英語で穴の意味なので、

レーザーで開けた穴を意味しています。

実際にレーザーを使った穴開けを見たことがないので、

耳学問になってしまうのですが、

高エネルギーのレーザーを当て加熱することで、

炭素(C)であるダイヤモンドが、大気中の酸素と反応し

CO2になりレーザー照射部分が消滅するという現象を

利用して穴開けしているそうです。

 

実はダイヤには他にも

レーザードリルホール処理という加工があるのですが、

これもまた、高エネルギーのレーザーによる反応を利用した手法です。

レーザードリルホール加工と丁寧に言わない時は

レーザー加工とかレーザーホールとか呼ぶこともあるので、

私にとっては、レーザーホールというワードは

とても紛らわしいのです。

 

では、レーザードリルホール処理(加工)とは何ぞや?

と思われますよね?

 

ダイヤモンドのソーティングや鑑定書に

レーザードリルホール(LDH)を認む」

という記載がされていることがあります。

この「レーザードリルホール(LDH)」とは、

レーザーを用いてダイヤモンドに開けた極小の

ほっそーく長〜いレーザーの穴のことです。

 

では、なぜこのような加工をするのでしょう?

センターあたりの大きく目立つのところに

カーボンやインクルージョンがなければ、

基本あまりこの加工はしないのですが、

運悪くセンターの目立ちすぎるところに

大きなカーボンがあったりすれば、

見た目も悪く、光の屈折も邪魔するでしょうから

輝きもイマイチになることでしょう。

何よりも値段が大きく下がってしまう。

 

そのため、見た目はダイヤとして綺麗にしておこう、

ということで、カーボン目指してレーザーで掘り進み、

レーザーを当ててカーボン自体を昇華させるわけです。

それでも残る有色のインクルージョンであれば、

そこに薬品を流し入れ、漂白するということになります。

そうした手法で、見た目がマシになるように加工することを

レーザードリルホール(LDH)加工と言います。

 

残念ながら、この加工をした場合、

カーボンが目立つ所にあるよりは

見た目もマシにはなりますが、

天然ダイヤとしての価値は下がりますし、

個体としてもダイヤの強度も下がると思います。

 

この加工は肉眼ではわかりませんが、

もちろん倍率の高いルーペや顕微鏡で見ればわかりますし、

当然、極小のほっそーくなが〜いレーザーの穴が

インクルージョンの存在箇所の深い部分まで続くので、

屈折率に影響が少なからず出るはずです。

つまり輝きにもちょっと影響が出るということを表します。

でもでっかいカーボンが真ん中近くにあるよりは、

輝きも、見た目もマシでしょ?ということです。

 

ということで、目立つカーボンやインクルージョンがデ〜ン!

とあるままよりは、幾分かお値段をお高くできるので、

そのまま売ると低価格になる、もしくは売れないという状況よりは、

加工賃を加えてもレーザードリルホール加工(LDH)をして

見た目を美しくし、価格を少しでも高く販売出来る様にする

という商売の原理に則った、企業努力の加工なのです。

 

少し大粒 ラウンドブリリアント レーザーホールダイヤのピアス 0.326ct K18 正面アップ

↑これは穴あきダイヤの方のレーザーホールダイヤです。LDH加工はしておりません。

 

加工の是非、価値基準はあなた次第

ですので、レーザードリルホール(LDH)とか

ダイヤのソーティング(ダイヤのグレードの記載)もしくは

鑑定書に書いてあれば、

『このダイヤは、もともと目立つところに

でっかいカーボンか邪魔なインクルージョンがあって、

それを穴を開けて除いたんだな!』

ということが購入者側にもわかるのです。

 

加工後のダイヤはどうか?と言いますと、

必ずLDH(レーザードリルホール)加工

ソーティングには明示され、

もともとカーボンなしの天然の綺麗なダイヤよりは

かなり価格が抑えられ、加工を気にしないお客様にとっては

嬉しいかもしれません。

 

前置きが長くなりましたが、このような加工で、

穴あきダイヤと全く違う意味合いなのに、

レーザーを使って穴開けをするという方法が同じなため、

レーザーホールというワードが入るため、

私にとっては、紛らわしく感じるのです。

 

そして個人的な考えで大変申し訳ないのですが、

美容整形で大化け!的な印象の加工ということや、

ダイヤを擬人化するのもなんですが、

穴だらけでボコボコにされた上、

漂白されて可哀想だな、とも思うので、

私は正直、あまり好まないです。

 

何も天然ものが良いと言っているわけではないですが、

インクルージョンだって面白いじゃない!?

とワタクシは思う派なので、

わざわざ穴開けて薬品流し込んでまで、

少しでも価値をあげようとする加工が

個人的に好きではないなあ、と思っているだけです。

(加工賃だって安くないのにね)

それは個人的な好みの問題だと思います。

 

科学の進歩に伴い、色々な加工が施され、

ダイヤの4Cのグレードの高い方へ擬態する傾向にあります。

それはズバリ4Cグレードの高い方に見せることで、

販売価格が上がるからです。

 

その一方で私は『これはいいなあ〜!』

と思っていることがあります。

一昔前には、ダイヤの4Cのグレードから著しく外れるため

価値を持たず、市場にほとんど出てこなかったダイヤ達、

例えば、インクルージョンの入りまくったダイヤや、

他の鉱物が混ざって不透明の黄色、茶色や赤になったダイヤ、

カーボンがうっすら入りまくってグレーになったダイヤを

ナチュラルダイヤとして愛でる人が増えてきていることです。

むしろ人気が上がってきています。

 

そんな風潮を見て、ありのままのダイヤが結構好きなワタクシ、

お客様に仲間が増えてきていると、

密かにほくそ笑んでおります(笑)

こんなふうに、洗脳に近い、ダイヤは4Cしか勝たん!

というような傾向に一石を投じる皆様が増えてきていることに

何だか頼もしさを覚えています。

 

好きなものは好き!

素敵なものは必ずしも値段じゃない!

というところも

何だか素敵だと思うのです。。。

でも、ナチュラルダイヤがお手頃とは言っても、

みんなが欲しがると、市場の原理で値段が上がるのが

世知辛いところなのですよね〜(泣)

 

 

こんな感じで、のんびりジュエリーを作製しております。

何かご質問などありましたら、お気軽にお問い合わせください。

もし良かったらこちらからご覧ください↓

 

 

ではでは、今日はこの辺で〜👋

この記事を書いた人

akazou (明石 馨)

atelier akazouのデザイナー兼ブログも書いている何でもござれの彫金師

美しい銀と宝石の輝きに取り憑かれて、気がついたら大学そっちのけで
宝飾の専門学校に通い詰めていました。
何とかどちらも卒業したものの、宝飾関係の職につかなかったのですが、
ひょんなことからまたジュエリー作りに携わっています。

ダイヤとお酒と美味しいものには目がありません。
ダイヤをこよなく愛し、ダイヤのキラキラでお酒が飲めるほどのダイヤオタク。

ダイヤオタク兼食いしん坊の作り手のテーマは、
『Jewelry Delicatessen ジュエリーデリカテッセン』
心もお腹も満たす、ちょっとオシャレでラグジュアリーなデリのような
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